建築設計Design & Planning

プロ意識と誇りをもって、設計の「最適解」を導き出す。

ヒアリングから抽出したご要望や課題をもとに、建物のゾーニングや内観、構造等をデザインしていきます。
この設計フェーズは、建物の基本的な図面をつくる「基本設計」と、実際に工事を行うためにさらに詳細な図面に落とし込む「実施設計」に分かれ、意匠・構造・設備の各専門部署が連携して業務を進めます。

基本設計に入る前には、現地調査や関係法令チェック、類似物件の調査・見学等の事前準備を徹底的に実施します。
その際、私たちが最も重視しているのは、細かなヒアリングを欠かさず設計を進めていくことです。
お客様のご要望をただそのまま聞き入れるのではなく、相手の意図のさらに奥にある真のニーズやお困りごとを捉え、建築のプロとして最適な判断とご提案を行えるよう努めています。
様々な視点から設計プランは複数案ご用意し、その都度ご意見を賜りながら、最終的な設計図面へ反映します。
この姿勢は、「相和は話をしっかり聞いてくれる」とお客様からも高い評価をいただいています。

ただ話を聞くだけでなく、そこから最適解をご提案できるのは、これまで幅広い用途の建物を手掛けてきた経験と実績があるからこそ。
他にはないこの「対応力」こそが、私たちの設計の一番の強みと言えるのではないでしょうか。

近年は既存施設を活かしたリノベーションや改修工事が増え、デザイン面では装飾的な建物より景観に溶け込む佇まいが求められています。
災害などによって法改正も繰り返され、建築設計に関する申請手続きが複雑化・長期化する傾向も見られます。
そうした新たな動きへの対応力も常に強化しながら、設計のプロとしての誇りを持って、妥協のない建物づくりに取り組んでいます。

また、設計担当者は工事の現場にも赴き、施工会社への指導も行います。このような対応力が当社の強みの一つにもなっています。

構造設計命と財産を守るため、想定外の事態を見据えて精度を追求。

構造設計とは、地震や津波、台風といった外力に対して、建物を安心・安全に使用できるだけの骨組みをつくること。そのためには計画の初期段階から構造設計担当がプロジェクトに参画し、建物が完成するまでの様々な局面で判断をしていく必要があります。出来上がった設計図の構造をただ計算して可否を決めるのではなく、意匠や設備の意向と構造上の条件・問題を突き合わせて考え、そのつど新たな回答を見つけ出す。それが、当社の構造設計の特長です。

設計上のミスを徹底的に防ぐため、計算書や構造図は必ず複数名でチェックします。外部専門機関からの指摘事項があれば、部署内の全員で情報を共有。定期的に技術会議を実施することで各担当者が得た知識やノウハウを横軸展開し、ミスの防止と技術力向上につなげています。災害や事故等が起こると法令も厳しくなるため、こまめな情報のアップデートも欠かせません。

構造計算においてはソフトウェアの活用が年々進んでいますが、そうした最新技術を取り入れながらも、当社では手計算による基本技術の習得や高い専門知識を大切にしています。コンピューターは、あくまで計算を効率化し、検証するための手段です。その計算結果に対してどのような判断を下すかは、構造設計者の知識、経験とスキルにかかっているからです。

こうした構造設計への強いこだわりは、すべて命と財産を守るという重要な使命のため。

ときには建築基準法が求める以上の条件を自らに課し、想定外の事態までを考慮しながら、そこを利用する方々に安心を与えられる建物をつくること。技術力に加え、確固たる「倫理観」を兼ね備えた構造のプロフェッショナルが、建物の安全性をより強固なものにしていきます。

設備設計「動線」への徹底した配慮が、使いやすい建物を生み出す。

設備設計部門は「電気設備設計」と「機械設備設計」に分かれており、電気・情報通信から空調・給排水衛生まで、建物設備を網羅的にご提案することが可能です。

いずれの設計においても、私たちが重視するのは「動線」と「使い勝手」。例えば病院や老人福祉施設では、体の不自由な方を迷わずスムーズに誘導できる設備配置が求められますし、エレベーターの配置一つをとっても、手術や治療の効率化に影響する場合があります。完成してから「やはり使いづらかった」では済まされません。そのため、設計を始める前には必ず建物の使用状況や目的を聞き出し、可能な限り現場を実際に見て確認し、さまざまな担当者や施設利用者に個別ヒアリングを重ねて慎重に設計を詰めていきます。

また、省エネ設備や管理システムの工夫によって、建物の維持管理を容易にし、LCC(ライフサイクルコスト)を低減することも大切なポイント。省エネを考慮したLED照明の採用、ガスと電気を併用した複合熱源方式や、輻射冷暖房などの技術を取り入れながら、コストを細かく試算しクライアントへご提案します。

建物のライフサイクルで、設備交換は必ず2、3回は必要になります。設備機器は進化が早く、数年で仕様が様変わりするので、毎回同じ改修を繰り返すわけにはいきません。
展示会や見学会にこまめに足を運び、ときには設備メーカーの設計者を外部から招いて勉強会を開くなど、最新設備や事例を知るためのさまざまな取り組みを行っています。

官公庁施設や病院、学校、給食センターなど、特殊な用途の建物を数多く手がけることで、他にはないノウハウや知識を培ってきました。
先進技術や最新の知識を掛け合わせることで、「改修して良かった、使いやすくなった」と言っていただける設備設計を目指しています。